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グレーゾーン金利とは!改正貸金業法で多重債務者はなぜ困る
グレーゾーン金利 改正貸金業法
消費者金融とは個人に対して無担保で融資してくれる貸金業者のことである。
日本人の10人に1人は消費者金融を利用しているそうだけど、私はいまだかつてお世話になったことがない。
そして、いつ消費者金融が隆盛してきたのか、またいつ没落していったのかも知らない。まったく無縁の存在なのだ。
おそらく消費者金融が栄えたわけは、お金にだらしない人が増えたってことなんだろう。
よくは知らないけれど。
そうじゃなきゃ銀行からの借り入れで十分足りると思うのだ。
それともまったく私の見識違いだろうか。
だらしない、とか言ってはいけないのだろうか。
誰か、なぜ消費者金融で借金しなければならないか、またそれは己のだらしなさに起因しないものだ、ということを説明していただきたい、とそう思うのだ。
それほどまでに消費者金融とはピンとこない。
なぜ消費者金融でお金を借りるのか。
別に借りるのが悪いとは思わないけれど、その必要性がないと思ってしまう。
もちろん、銀行から借りられないから消費者金融なんだろうけど。
私は47歳で会社を早期退職をして無職無収入となったから借りようと思えば銀行は無理なんだろう、たぶん。
そんな私のような人間が消費者金融にお世話になるのだろうけど、無収入なのに借りようとは思わないのである。
無収入だから借りなければならないのに、よくも無収入で借りられたものだ、どの面下げて借りに来たんだ、という矛盾である。
消費者金融が没落していった理由はこれであろうとは、借金をしない私でも理解している。グレーゾーン金利というものが関係しているのだろう。
利息制限法では、
元本が10万円未満の場合は年20%、
元本が10万円以上100万円未満の場合は年18%、
元本が100万円以上の場合は年15%と上限金利が決められている。
この上限を超えた利息の超過部分は無効であるため支払う義務がない。
そして今ではその超過部分の返還を請求することができるのだ。
出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)では、年29.2%が上限金利となる。
この金利を超えて貸し出す闇金融業者をヤミ金と呼んでいる。
グレーゾーン金利とは、出資法と利息制限法の二つの法律の異なる上限金利に挟まれたどっちつかずの範囲をグレーゾーンの金利という意味で呼んでいるのである。
消費者金融業者(サラ金)は、このグレーゾーンでお金を貸していたから、今、返還請求にあたふたとしているということなのだ。
2010年6月18日、出資法の改正により、出資法の上限金利は29.2%から20%へと引き下げられて出資法と利息制限法の間に存在した齟齬は解消された。
と、ここまでは私にはまったくの無関係であった。
2010年6月18日は、改正貸金業法も完全施行されていて、過剰な個人への貸付を防止するために貸付けの借入総額が、原則として年収の3分の1までに制限されるという総量規制が実施された。
銀行からの貸付けについては総量規制の対象外であるようだが、信用の無い無収入の個人には、はなから関係がないから、このことは、収入もなく信用もない多重債務者がさらに借金をする道を断たれたという瞬間なのである。
もとより私は借金などをするつもりはないが、今までは借金できてもしないという選択をしていたのが、今度は貸せない人間であるという選択を国家の指導のもとに貸金業者からされたということになる。
したかったらできたことが、したくてもできない、ということになった。
でもまあ、今後もしたいとは思わないだろうから、まっ、私的にはどうでもいいかな。
国家が介入するのもおかしな話と思うけど、これからは収入もないのに借金しないことだろう。
個人が自分を管理しないからこうなったのだ。
だから自分を管理するしかない。
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☆★☆『┃価┃値┃辞┃典┃』┃〜┃本┃音┃の┃検┃索┃〜┃
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2002年10月20日(日)第34号 総発行数 1,263 部 http://www.kachijiten.com/
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■もくじ==============================================================
1: [ 『価値辞典』編集室便り〜不良債権〜 ]
2: [ お金儲け・銀行の不良債権・借金地獄・金策 ]
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│1: [ 『価値辞典』編集室便り〜不良債権〜 ]
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銀行は十年以上にわたって、不良債権を償却しては、また増え、増えては、また償却するということを、繰り返してきました。そのことから、銀行が誰かにお金を貸し続ける限り、不良債権は必ず発生している、ということが分かります。この決して無くならない不良債権とは、一体何なんでしょうか。
それは、返して貰えなくなった、貸したお金。借りた人間や会社が、返さないお金、とも言えますが、借りた不良人間や不良会社が、返さないお金、とは決して言いません。
Googleにて検索してみますと、不良人間は77件、不良会社は115件ヒットしましたので、使われない言葉ではないみたいですが、「不良人間がお金を返さない」とは、決して言いません。
と言うことは、借りたお金を返さなくても、善良な良識のあるりっぱな大人や会社、ということで宜しいのでしょうか。法律で、お金や人間、会社を処理した後に残ったものは、善良な良識のあるりっぱな大人や会社、ということになるのでしょう。たぶん。
であるならば、善良な良識のあるりっぱな大人や会社は、借りたお金を返すこともあるし、返さないこともある、となります。銀行が誰かにお金を貸し続ける限り、不良債権は必ず発生する理由は、善良な良識のあるりっぱな大人や会社で、社会が構成されているからとなるのです。
不良債権とは、一体何か。それは、善良な良識のあるりっぱな大人や会社で、社会が構成されている限り、決してなくならないもの。ウソみたいな本当の話です。その証拠に、返さなかった人も、返した人と同様に、堂々と生きています。
堂々と生きてはいけない、なんて言ってはいません。返した人と同様に、堂々と生きている、という事実を言っているのです。それは、当然。だって、悪いことなんか、していないんですから。
ここまで来ると、「不良債権」ではなく、「返ってこない債権」と言い改めるべきでしょうか。a bad debt(不良債権)、a good debt(優良債権)と言いますが、お金を返さない人間や会社を、不良とか悪いとか、誰も言わず、むしろ、返さない会社に、更にお金を貸して、助けようとさえしています。
返せないのは、会社が悪いんじゃなくて、政府の政策の責任である、とも言われています。誰も不良とか悪いとか言っていないものは、取ってしまったらどうでしょうか。
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│2: [ お金儲け・銀行の不良債権・借金地獄・金策 ]
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お金儲けに目の色を変え、お金の量の多さを追求し狂喜乱舞した結果、銀行の不良債権は増え続け、人々は借金地獄でのた打ち回り、金策に東奔西走する有り様です。
「借りた金は返す」、この言葉をいつ誰から聞いたか憶えていませんが、いつかの時点で誰かが教えてくれたのだと思うのです。
生まれたばかりの赤ん坊に、何も教えなければ、善も悪も、何の思慮分別もない大人になってしまうのと同じことで、誰かが教えてくれなければ、知っている筈がありませんから。
教科書には、「借りたお金は返しましょう」とは載っていなかったように思うのですが、ごく当たり前のこととして、そして、絶対に返さなければならないものとして、承知しており、それは脳や体の奥底に、あるいは、DNAに、とまでは少々大袈裟過ぎるかもしれませんが、それほどまでに、当たり前のことと思っていました。
「思っていました」との過去形の表現になってしまったのは、バブル崩壊後のこの10年余を考えると、銀行の不良債権は一向に減らず・・・詳しいことは、経済学者などにお任せするとして、不良債権とは、金を借りた人が返さないから生じる、これくらいのことなら素人にも分かるというもの、すなわち「借りた金は返す」が当たり前ではなくなってしまったように思われるからです。
もしかすると、「借りた金は、返さないのが当たり前になった」、そう言えるかも知れません。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そもそも、資産価値が大暴落しようが、デフレが会社経営の足を引っ張ろうが、借りた行為自体には何の関係も無く、金を返しさえすれば、その人の分の不良債権というものは、存在しないのではないでしょうか。
返さないのなら、契約書に資産価値大暴落や不況時には返さないと、現実にはそんなことあり得ないことですが、頼み込んで一条付け加えて貰えば良かったのに、と思ったりもするのですが、そのようなことは当然のことながら、してはいないのです。
まさか、永遠に自分の会社が繁栄し、日本経済や土地、株、給料、消費、何もかも上がり続ける、と思っていた訳ではあるまいし、たとえ思っていたとしても、借りた金はどのようなことがあっても、返すものじゃなかったのでしょうか。
そう教えて貰っていませんか。
「場合によっては、返さなくて良い」、なんて誰も言っていなかったように思うのですが。
金を貸す立場を考えれば、苦しくなった場合、お金を返せなくなるような借り方をすること自体が甘いと思うし、「もう誰にもお金は貸さない」なんて心境にもなろうっていうものです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
貸し渋り?
まるで、貸さない人が悪いみたいな言い方ですね。
誰が貸し渋りにしたのですか。
返さない人が、しているんじゃないですか。
貸して返ってくるなら、誰も貸し渋りなんかしませんよ。
不良債権や不況や資産デフレなんか、関係有りません。
優良債権も好況も資産インフレも関係ない。
借りたものを、返さないからです。
かつて我々はみんな、貸し手の立場を経験して、「借りたものは返せ」と素直にそう思うのです。
それは、お金だけに限らず、本であったり、傘であったり。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
何の役にも立たない、ただ試験の点数を稼ぐだけの詰め込み勉強なんかどうでも良いから、義務教育の期間中は、最低「借りた金は返す」、これだけさえ、徹底的に教えることが出来ていれば、今のような不良債権は無かったんじゃないかと、そう思うことがあります。
その場合の授業では、身銭を切って金の貸し借りを相互にし合い、実際に何かを購入してみます。
返済は月々幾らと唱った契約を交わし、これもまた実際に返済して行きます。
そうこうしているうちに、返済額は小遣いの何割でないと返せないとか、計画通り返せずに信用を失っていく者が出てくるとか、信用を失えば、どのようなことになるかなどを、実際に体験するのです。
重要なのは、全員が、貸し手と借り手の両方の立場を経験してみて、互いの立場になって考え、理解することですね。
この人には幾らまで貸せば確実に返ってくるか、お金を借りるとは、お金を貸すとはどういうことなのか、などの経験値を積むことです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そのような授業は無理としても、親や教師が、「借りた金は返す」ことを、子供に教えることが出来るように思うのですが、やっぱり従来どおりの、当たり前のことや常識は誰も教えなくても、みんな当たり前のように自然と会得するというやり方が良いのでしょうか。
そのようなことになれば、結果は現状のまま、借りた金は返すのが当たり前なのか、返さないのが当たり前なのかが、分からない状態になると思うのですが。
現実は、誰にも教えて貰っていないという逃げが、通用しないほど当たり前、と認識されていながら、その当たり前のことを、実行していないのです。
しないのなら、「当たり前」という言葉自体を当てはめることは無理ですね。
当たり前ではないのなら、昨今心配されているような、ゆとり教育、総合学習、学力低下なんていうのは、どうでも良いんじゃないでしょうか。
「大学卒業です」、「英語が喋れます」、はたまた、「自分の生き方を見つけました」、と偉そうに言われたところで、その人が借りた金を返さないのなら、どのような教育でも同じじゃないか、と思うからです。
「もっと、ゆとりを持った教育を」、「いや、それでは学力が低下する」などの議論が盛んに行われていますが、どんな教育を受けても、借りた金を返さない人間を生み出すのなら、もう最後の手段、個人として取れる行動のひとつは拒絶、「そんな人とは付き合いたくない、どんなにすばらしい高等教育を受けていようが、口も利きたくない」。
当たり前とかそうじゃないとか、偉いとか偉くないかより、単純に貸したものを返してくれる人と付き合いたい、そう思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
統計の数値に、「借りた金を返す率」って無いんですかね。
いろんな数字を国際比較をするくらいなら、この数値を競った方が、よっぽどみんなが幸せになれる方向だと思うのですが。
大人になると、「返さない人もいるんだ」とか「返さないのが正当化されるんだ」などと知らされる事例が多く有り過ぎて、今まで正義だと思っていた価値観を、崩されてしまっていることに、気付きます。
世の中、「お金がすべて」、「お金は人生そのもの」、「お金のために我慢して働く」など、金、金、金と五月蝿く言っている割には、その命そのもののお金を、返さない人がなんと多いことか。
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