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自己矛盾・絶対矛盾! - 提供「価値辞典」

嫌いなのにしなければならないという自己矛盾や絶対矛盾。回避しようと思えば出来る筈。なのに我らには考える余裕なんて無いのである。だって他人からの指令や命令に従うのに忙しくて、何が自己矛盾なのか、何が絶対矛盾なのか考える間がないのである。

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自己矛盾絶対矛盾


自己矛盾、絶対矛盾の不幸な話です。

自己矛盾、絶対矛盾の代表格、「したくないのにしてしまう」という場面を想像してみましょう。

自分の会社の所属部署内を思い浮かべてください。

そして、いつものように、
「あー、疲れた」、
「何か面白いことは無いかな」

と口に出してしまう、
頭の中だけで考える、




マアどちらでも良いのですが、その次の瞬間、いつも自分の周りに座っていたはずの右隣の先輩が野球選手に、左隣の後輩がベンチャー企業の社長さんに、向かい側の同僚が作家とミュージシャンにすり替わったと想像してみてください。




彼らは、自分たちの持てるもの全てを出して生きていて、己の可能性を試し、何らかの結果を現に出し、そして達成感を自らの体全体で感じている人々です。

自分はと言えば、いつものとおり「あー、疲れた」と口に出してしまいそうな程の退屈で、そして己の心から奥底から沸き上がる意志というものがどこにも反映されていない、ただ与えられただけの仕事、役割をこなしているだけです。




このような状況下でも、なお、「あー、疲れた」、「何か面白いことは無いかな」と思考できてしまう程に、あなたは鈍感な感性の持ち主でいられてしまうものなのでしょうか。
周りには、他人との比較の上での幸福なんかを求めてる人は、あなた以外にはいないのです。




もはや、今までのように人並みにやっていれば幸せを感じられるような、そんな甘ったれた環境ではなくなっているのです。




ここでは、その思考の特性を逆手に取ってしまいましょう。
現状に対応した比較幸福思考を積極的に働かすことといたしましょう。

人並みが幸せであるなら、あなたも人並みになりましょう。
現状は、あなた一人だけ取り残された状態です。




人並みの様相が変わってしまったのです。

それじゃー、あなたもやりたいことを見つけて取り組み、周りと同じ状況にしてしまいましょう。




取り組むべきものを探すためには、自分の本音の部分とじっくり向き合う必要がありましょう。

それって大変ですが、見つけ出して挑みさえすれば、後は不思議なもので、自分には自信が沸いてきて、周りの誰が何をしようが気にならなくなってるという魔法のような効果を発揮する。




そんなことよりも何よりも、彼らと話をしていると単純に面白く、やっていることはバラバラなのですが、刺激を受け参考になることが多いのです。

自分も、相手もそれぞれの個性をすばらしいものだと思い、尊重し、尊敬し、そこからはネガティブな話ではなく、前向きな話ばかりが出てくるのです。

今まで一日たりとも感じたことがなかった、“充実”というやつが毎日毎日やってくるようになるのです。




幸せ、生き甲斐、やり甲斐など、感じられるものが多すぎて気が付きませんでした。

ふと遠くに目をやってみると、つい先程まで一緒に働いていた大勢の仲間たちが今までと同じように働いている姿が見えるじゃないですか。

中には、後ろの席に座っていた同僚の顔も見られる。




彼は、上っ面だけの付き合いばかりの会社の中で、唯一友達と呼べるほどに仲良くなった貴重な存在です。

彼は、相も変わらず、つまらなさそうに働いています。
よーし、助けてやろう。

彼の姿を見ていると、何故かそう思えてきました。
そこで、こっそりと近寄って、こちらに来るように誘ってみることにしました。




「こちらに来なよ。人生が楽しくなるぞ」
これに対して、同僚曰く。

「いや、そちらは、安定していないし、努力しなければならない。俺は辛いのは嫌いなんだ。楽(ラク)で安全に暮らしたいんだ」

そう言う彼に、粘り強く何度か誘ってみましたが、一向に理解する気配がありません。




「そもそも俺は、面倒臭いことは嫌いだし、第一ここは居心地がいい。それにここは、一日、机に座ってさえいればお金を貰えるんだ」

とうとう、ちょっとキレ気味に、「やり甲斐を感じられなきゃ、生きてる意味がないだろに」と言ってしまいました。

「何言ってんだ。余計なお世話だ。夢みたいなこと言ってたら、お前笑われるぞ」
この言葉が二人の最後の会話となった。




所詮は、会社から与えられた人間関係。
考え方や価値観によるつながりではない、薄っぺらなものだったのでしょうか。

本音で語ろうとしたこと自体が間違いだったようです。




私は本来ならば、やりたいことと自信と勇気と行動力をもって、自力でこちら側へ来なければならないのでしょうが、何の因果か知らないけれど、勝手に環境が変わってしまって、本当にラッキーというものです。

そうでもないと、私は永遠に、こちら側には来ることはなかったでしょう。




同僚と話をしてみて、埋めようのない深い溝のようなものの存在を感じてしまいました。

私はこの溝を越えられまい。
そのことは、同僚の対応から容易に想像がついてしまいました。




しばらくしていると、同僚を含め数人がリストラされたもようです。
同僚は、まるでこの世の終わりでも来たかのような顔をしています。

「我が社には、楽に安全に暮らしたいという思考の持ち主は要らないんだよ」
と、誰かが言っているのも聞こえてきます。




安全を求めて会社に入ったはずなのに、会社は安全思考の人間を必要とはしていないようです。

それなのに、リストラされた人間たちは、再び安全な生活を求めて会社勤めを選択するようです。




両者は、永遠に欲しいものを得ることのない循環を作り出しているようです。

人は安定を求める。
会社はそんなやる気のない人間は欲しくない。

だから、そんな人間の首を切る。
切られた人間は、また再び安定を求める。




あれほど楽をしたがっていた同僚は、嫌いな努力を無意味な形でせざるを得なくなってしまいました。

安定を求めて不安定という自己矛盾を手に入れたのです。
楽を求めて困難という絶対矛盾を手に入れたのです。

嫌いなのに、しなければならないという自己矛盾、絶対矛盾。

回避しようと思えばできる筈なのですが、彼にはそんなことを考える余裕なんて、もはやないようです。


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